それは、

自分の世界とまわりの世界をしっかりと切り離す

ことです。



自分は医者ではありませんので、心理学や精神医学として専門的な説明は別のサイトに譲りますが、どうやら脳の構造上このことができていない人が発達障害には多いと踏んでいます。


実は私もこれができていなかったので大変苦労をしました。でも逆に言うと、この点をクリアした瞬間に世界の見え方が一変するくらいのインパクトがあります。

 


以前読んだ本に、京大卒の心理学者である梶田叡一先生の「自己を生きるという意識」があるんですが、まさにそれがきっかけとなって自分の世界と周囲の世界を区別することができました。

 

自己を生きるという意識―“我の世界”と実存的自己意識

自己を生きるという意識―“我の世界”と実存的自己意識

 

 

この本では、自分の世界を「我の世界」、周囲の世界を「我々の世界」と呼んで区別し、いまの時代の生きづらさの原因の一つを「我々の世界」にだけ意識がいってしまっていることを指摘しています。

生きていく過程で、親子とか家族とか友人とか同僚といった大事なつながりができてくるが、それは<我の世界>から言えば、いわばエピソードでしかないのである。

つまり、この記事のテーマである「仕事」に限っていえば、世間的な価値観を自分の中へも無意識的に刷り込んで、「社会的に権威のある仕事」や「親や友人から良く見られる職業」を、あたかも自分自身にとっても自動的に価値があるように考えることはやめようよ、ということです。

どうせ親は先にいなくなるし、定年になれば会社の肩書だってなくなるんです。
 
もちろん家庭環境とのバランスも大切ですが、もっと自分中心の軸を持って仕事探しをするという生き方もあっていいと思います。
 

実家が八百屋さんをやっていて跡を継げと言われていても、庭木をいじるのが好きなら堂々と旨を張って庭師になればいいし、あまり稼げないみたいだからやめなさいと誰かに言われても、人のお世話をするのが好きならヘルパーになればいい。

親や周りに良く見られないからとか、そういった「我々の世界」ばかりを気にした仕事選びはもう終わりにしませんか?

自分に本当にピンとくるもの、自分を本当にワクワクするものに触れていないと精神的なエネルギーは出てこない。<我の世界>の根源となるものを見付けて、そこにエネルギーが出てこないと、結局、私たちはイキイキと生きていくことができないのである。