発達障害の「生き方」研究所 | Hライフラボ

転職4回、うつで1年の休職歴あり。30歳を過ぎてADHD・アスペルガーまで発覚した人間が、妻と娘の育児のためにもがいた結果… 「生きづらさ」と戦いながらそこそこ稼ぐためのHライフラボ的・生き方3.0とは?

大人のアスペルガー・ADHDの生き方例①

アスペルガーでADHDな生き方


私はアスペルガー(自閉症スペクトラム)でもあり、ADHDでもある大人の発達障害者です。
30歳を過ぎてからアスペルガー&ADHDなことが分かりました。

この記事では、そんな私が障害者枠で外資系企業へ入り、(今のところの)天職を得て人並み以上に稼げるようになるまでのプロセスをご紹介します。


全てのきっかけは過労によるうつ病でした。
始発で出勤し終電で帰るという生活が続き、ついに朝起きられなくなり、のべ1年の休職生活に入ります。
診断は当初うつ病。このときはアスペルガーのアの字も、ADHDのAの字も知りませんでした。

この時の気分の落ち込み具合はかなりひどく、何度もマンションのベランダから下をのぞき込んでいました。
実際には、そんな勇気は全くなかったですが・・・

当時の主治医からは抗うつ薬を処方されていましたが、あっさりと躁転(気分が上がりすぎてしまうこと)してしまい、双極性障害Ⅱ型と診断名が変わった後、 ひょんなきっかけで転院(現主治医)したところ、ほんの2~3回の問診だけで発達障害(アスペルガー、ADHDの両方)を見抜かれストラテラを処方されま した。


ストラテラでADHDが改善し天職へ転職

このストラテラの処方が、まず大きな第一のターニングポイントになります。

まず、自分には40mgで良く効いてくれました。(今は80mg飲んでいます)
仕事上の注意深さが増し、しっかりと自分の処理を見直す余裕が生まれてきました。

分かりやすい例かどうか分かりませんが、それまでは本棚にぐちゃぐちゃな並び(上下・前後ろが逆)のまま本をしまっても何のおかしさも感じませんでした。

ところがストラテラを飲みはじめてからは、書店に並んでいるように普通に並べないと気が済まなくなり、これは私にとっては大きな変化でした。

このあたり、ストラテラのことはこの世界では有名?なkyupin先生のブログ(こちら)にいくつか書かれているのでご参考まで。

ただ良く言われるように先送りには効果がなく、今でも苦しんでいますが、個人的にはおススメできる薬だと思います。
副作用の食欲減退も数か月で来なくなりました。



2つ目に、自分が発達障害(アスペルガー、ADHD)であることを認識したことです。
しばらくは休職した会社で働いていましたが、障害者雇用を真剣に考え出したのがこの頃だと思います。
もちろん、いまこちらをご覧いただいているみなさんと同じく、色々なWEBサイトや本に助けられました。

中でも一番参考になった本はこちらです。

 

成人の高機能広汎性発達障害とアスペルガー症候群―社会に生きる彼らの精神行動特性

成人の高機能広汎性発達障害とアスペルガー症候群―社会に生きる彼らの精神行動特性

 

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この本は、アスペルガーの特性を一般人との比較から理論的に把握するのに大変役に立ちました。

これがきっかけになったのか、自分が時間を忘れる仕事に出会うことができました。
データ分析の仕事です。


時間を忘れて何かに没頭するということはとても大切で、「それさえあればいい」という自立の境地への道しるべになります。これを機にデータ分析を意識してやっていったので、生きづらさが多少なくなりました。


この仕事との出会いを信じて、30歳を過ぎていましたが発達障害を開示して働いてみようと思い転職活動を始めました。

まず1社障害者枠でハローワークに紹介され、面談を受けました。
そのときは約半年放置されましたが、最終的にその会社へ入社しました。
地道にデータ分析を独学したことが評価されての未経験職種入社でした。

そしてこれが、さらに次の転機になりました。


精神障害者手帳2級、今でも毎日心は折れる

・・・余談ですが、発達障害を持ちながら人並みに収入を得ることは本当につらいですよね。


これ、本当に本当につらいので、毎日逃げ出したくなりませんか?

私は毎日、この生活から逃げ出したいと思っています。


私は家族を養っていますので、障害者雇用の一般的な水準では心もとないのと、そもそも妻が障害者雇用の水準に収入が落ちることを許してくれないので(涙、そ れなりに頂けるところで仕事をする必要がありますが、残業も多く責任も伴い、ミスもするので毎日のように心が折れています。 

アスペルガーやADHDの症状は今は比較的軽度ですが、それでも障害者手帳2級をいただく程度に2次障害はひどいです。

普通の人と同じ環境で仕事をしていると、どうしても処理能力が遅いのか残業しがちになります。


「あれやったっけ?」と思うと、それより前の作業へ戻って確認する時間が必要になります。


また送信前のメール文面確認で、時間がかかります。

相手の立場で送信メールを読み返すと、やっぱり伝わりづらい文章になっていることが多いので修正が必要だからです。

また特に大人になるまで発達障害が分からなかった人は、何かしら心理的に本来の自分とは別の枷(かせ。わくぐみのことです)をはめてこないと周囲に適応しづらいので、本来の自分の姿と無理に合わせている姿との無意識のギャップがあり、ストレスが溜まりやすいです。


そうするとちょっとしたピンチでストレス過多になって、うつ症状を伴う体調不良になりがちなため、なおさらつらいと思います。

いまでこそアスペルガーやADHDには療育という道がありますが、私たちが育った時代は精神の障害に対してあまり認識がありませんでしたから、 無理やり回りに合わせて育てられたツケが、大人になってまわってきたようなものですよね。


さて、これから先の記事では、このツケをアスペルガーでADHDな私がどう清算して、毎日の仕事や家庭・全てから逃げたくなる衝動を おさえ、ミスなどによる落ち込みを長引かせずに、どの年代の平均年収よりも多い額の給料を稼いで、このブログを始めようと思うに至ったかまでを書きたいと思います。

基本的には「Hライフラボ的大人の生き方3.0」の記事と同じことをしてきただけなので、みなさんのこれからの生き方の選択肢のひとつとして、参考にしてみてください。

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