発達障害の「生き方」研究所 | Hライフラボ

転職4回、うつで1年の休職歴あり。30歳を過ぎてADHD・アスペルガーまで発覚した人間が、妻と娘の育児のためにもがいた結果… 「生きづらさ」と戦いながらそこそこ稼ぐためのHライフラボ的・生き方3.0とは?

プチスキルで大人の発達障害のキャリアと仕事をロジカルに考える

ロジカルに、戦略的に仕事やキャリアを考えることも並行して実行する

【こんなことが書いてあります】
・大人の生き方3.0では、日々の行動の積み重ねの対極にあるロジカルで戦略的な行動も並行して行うよう推奨している

・「プチスキル」をベースに仕事、キャリアを考えるための本書は、大人の発達障害者にもとてもマッチするため有用である

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1週間ぶりの更新です。

 

前もってブログ更新のお盆休みを読者の方にお伝えできなかったことを、食事も喉を通らないくらい悔いている(多分、ただの夏バテです……)研究所長のうえすとです。みなさんおつかれさまです。

 

 

さて、会社によってまちまちだと思いますが、先週から今週はお盆休みのところが多いのではないでしょうか?

 

いつもより長い休暇がある。 ということは、いつもよりつらい休み明け、休み明け前夜が待っているってことですが。

 

今回もいつも通り、「出勤前夜は胃が痛くなる症候群」だったでしょうか?

「朝を迎えたくない症候群」でつい夜更かししてしまったでしょうか?

…私はこの2つに加えて、「休み明け出勤中の吐き気・下痢で途中下車症候群」がありました。

(他にもこの類の症候群があったら教えてください。こちらで紹介させていただきます)

 

わたしがこのブログでご紹介している改善法を実践し始めてから大きく変わったことの一つに、一連の症候群の改善があります。

 

たまたま運良く改善したから言えることですが、風邪さえひかなくなったことからも「病は気から」には一理あることを痛感している毎日ですね。

この「病は気から」も掘り下げたいテーマなのでいずれまた。

 

 

今回は久しぶりの更新ということで、大人の発達障害の具体的な症状改善とは離れますが、大人の発達障害者が仕事やキャリアを考えるうえで役に立つビジネス書をご紹介します。

 

わたしもここで偉そうに大人の発達障害改善の研究ブログを書いていますが、まだまだ情熱とスキルの両方を活かした仕事を探しきれてはいない身分。

家族を養うため、ある程度の給与を得られる仕事を続けています。

 

この状況においては、「天職」というジョーカーに出会うために、日々自分が気になった新しい行動を積み重ねていくいく必要があります。

ところがもう一方では、手持ちのスキルや経験といった武器をもとに、ロジカルに、そして戦略的に、今後稼いでいけるキャリアを積んでいくプランの実行も求められるわけです。

 

以前も東洋的・西洋的という表現で紹介しましたが、この「日々思い立った行動の積み重ね」=右脳メソッドと、「ロジカルなプロセスの追求」=左脳メソッドを同時進行していくことが今後ベターな生き方だと考えています。

 

 

ご紹介する本は、まさに今後のグローバル社会の中で後者のメソッドを進めていくにあたり、参考にしたい考え方が詰まったものです。

 

「プチスキル」をかけ合わせて「レア人材」になる 一生食える「強み」のつくり方

「プチスキル」をかけ合わせて「レア人材」になる 一生食える「強み」のつくり方

 

 

著者は理系米国大学院卒業からキャリアをスタートし、自らWEB起業も果たした方。

そんな人が書いたビジネス書が本当に参考になるの?と思ってしまうほど、非常にレベルの高いビジネスマンです。

 

ですが序章で包み隠さず描かれている、2社目であるボストンコンサルティング社でのストレス過多な労働状況と心身症状、その結果の退職。

そして失意からの復活というストーリーに続く数々のキャリアプランノウハウには、ただのサクセスストーリーにはない「絶望を経験した人にしか書けない、この世攻略のポイント」がいくつか含まれています。

 

 

わたしが特に参考になった、著者が紹介しているこの世攻略ポイントはこの3つです。

 

1.「日本人プレミアム」の存在

2.ニッチNo1企業の見つけかた

3.プチスキルの見つけ方・育て方

 

日本人プレミアムを活かして外資系企業で生きる

1つめの「日本人プレミアム」とは、日本ローカルの仕事をしたり、日本人であるがゆえに自然と身についているスキルを活かすことです。

 

日本ローカルとは文字通り国家・地方公務員など日本人限定の仕事。 著者はメリットは認めつつも自分でコントロールできる幅が狭まるため、あまり推奨していません。

 

一方、日本人であるがゆえに自然と身についたスキルについては、十分活用の余地があるとしています。

たとえば本書では「細部へのこだわり」スキルを活かす職業として海外で開業している美容師を挙げていますが、このスキルはわたしたちの中でも得意とする方が多いデータアナリストの仕事にも活きるものです。

 

実際、データ処理においてわたしの知っているごく狭い範囲の「世界標準」は、日本の水準よりも比較的低いところにあります。

この場合、外資系企業に入り成果の比較対象が諸外国になったとき、国内だけで比較されたときと比べて良い結果が出やすいといえるでしょう。

 

 

ニッチNo1企業で障害者雇用されてみる

2のポイントも障害者雇用先の選定のために参考になります。

本書で紹介されているいくつかの推奨方法をベースにニッチNo1の会社を調べて、たとえWEBページで募集をしていなくても、いい会社が見つかったらこちらから障害者雇用を持ちかけてみるというのも十分にアリだと思います。

(わたしの新卒就職先も、これと同じような手段で見つけて、募集をかけていないところへアプローチした結果内定をくれました)

 

 

プチスキルをかけ合わせて「レア発達障害者」になる

そして最後、3つめの「プチスキル」の見つけ方・育て方について。

この「プチスキル」をかけ合わせて稼ぐという発想は、戦略的にキャリアを形成することにおいてはいまでもよく使わせて頂いています。

 

まず本書でも説明されていますが、何かひとつのことのプロフェッショナルだけではリスクがある時代になっています。

変化の多いいまの時代、急にそのプロフェッショナルスキルが役に立たなくなったとき、対応ができない場合があるんです。

 

そして「プチスキル」をかけ合わせる発想がわたしたちに向く理由ですが。

 

わたしたちは、すでに「大人の発達障害」という強力な差別化スキルを手にしています。

つまり強力な集中力であったり、行動力であったり、障害者手帳そのものであったり。

残る1〜2つをいままでの「経験」か「スキル」で構成していけば、それでもうオンリーワン人材のできあがり、というわけです。

 

生きていくには何か1つ強力なスキルが必要と考えてしまうと、わたしたちの持つ特性が邪魔をしてしまうことが多々あると思います。

たとえ「プチスキル」でもいいので、いくつかかけ合わせて考える、という発想を持ち込むことで、中途半端な職歴を持つ場合の多いわたしたちは、大いに救われるはずですね。

 

以上わたしの気になる3つのポイントだけご紹介しましたが、もし気になる方はこちらの「lifehacker」の記事なども参考にしつつ、ぜひ本書を手にとってみてください。

 

 

読書で大人の発達障害者の仕事の視野を広げる

実際の経験はもちろん最も重視するべきものだと思います。

ですがどうしても限りがある。

 

そんなときのために読書があります。

 

自分とは別の内面を持つ人の世界を味わうことは、視野を広げ、その先の自分の経験を豊かなものにするはずです。

自らの苦難を乗り越えた経験があり、そこから得られた「本当に伝えたいこと」がある人が書いたこのような本を、これからもご紹介していきたいと思います。

 

 

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