大人の発達障害でも「やればできる」を信じるために必要な1つの知識
信念は細胞を変え、人生を変える
【こんなことが書いてあります】
・自己効力感を変えるためには、人間の信念が人間の反応をコントロールしている原理をまず知る
・潜在意識は変えられなくても、新しい思考習慣をつくることで人生は変わる
「どうせやってもダメ」自己効力感を高めることの難しさ
わたしたちは、発達障害による特性があるために小さい頃から
「それはやっちゃダメよ」
「変わった子ね」
と言われて育ちます。
そして実際にあまりいい経験をしてこれなかったときには、いつしか自分でも本当に自分が何をしてもダメなんだ、と無意識に思うようになってきてしまっています。
もし今、このブログの他の記事に書いてあることを実際にチャレンジすることにためらいがあったり、ためらいはないけれど行動が伴わなかったりするときは、いま書いたように「自分は何をしてもダメ」という認識が、心の中に残っている状態だと思います。
このよく言われる「自己効力感」を改善するには、一般的にはいくつかの手法が必要と言われています。
例えばこちらのサイト
自己効力感を高めて、意欲を高める5つの方法 | 心理学の時間ですよ!!
では、自己効力感を高めるには
・成功体験をする
・他人の成功を追体験する
・人間観察が上手なひととつきあう
・向精神薬の力を借りる
・やればできると口に出して言ってみる
のようなことが必要だと言っています。ごく一般的で、妥当な解決方法だと思います。
ただ実際には頭ではやらなきゃいけないと分かっていてもできない、ことが多いのが私たち。
そしてこの解決方法って本当に役に立つの?という疑いをすぐに持ってしまうのも私たちです。
実際に、私もそうでした。頭では前向きに取り組むつもりで知識を得たのに、行動がついてこない。
信念が生体機能をコントロールしていることを知る
そんなときに、私の発想を根本から変えてくれたのが、以下のような考え方とその根拠を説明した本です。
環境刺激に対する私たちの反応は、実際、知覚によってコントロールされている。だが、学習してきた知覚のすべてが正確だとは限らない。(中略)知覚は、生体機能を「コントロール」しているが、いま見てきたように、こういった知覚は正しいこともあるが間違っていることもある。それゆえ、こういったコントロールする知覚のことは「信念」と規定して名付けて、より慎重に扱わなくてはならない。
- 作者: ブルース・リプトン,西尾香苗
- 出版社/メーカー: PHP研究所
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- メディア: 単行本
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この本は世界的に有名なアメリカの細胞生物学者ブルース・リプトン博士が著したものですが、人間の「細胞」の働きについて突き詰められた結果、人間はその育った環境に対して最も適応するようプログラムされる精密なマシンだ、という認識を持たせてくれます。
この本によると、私たちはシータ波という脳波がたくさん出ている6歳までの間に、その環境的刺激を最もよくインプットします。
周囲が話す言語体系、土地柄、風土、慣習などなど・・・そしてそれらのインプット先が「潜在意識」だとされます。
そしてそれを含めて「知覚」「信念」と呼び、何かの刺激を受けたときの生体反応を脳や細胞が連携してコントロールしていますが、その「知覚」は絶対的に正しいものではなく、あくまで後天的にその時点でプログラムされたものなので、慎重に扱いましょう、というのが上記引用の意味です。
そして同様にこうも言っています。
”信念は生体の機能をコントロールする" この情報が意味するところをじっくり考えていただきたい。わたしたちは、環境刺激に対して自分がどう反応するのか、意識的に評価し、いつでも好きなときに以前の反応を変更することができる。・・・ただし、強力な潜在意識をなんとかすることさえできればだが。
潜在意識にプログラムされた基本的な行動特性を変えることの難しさは認めたうえで、それを超えた意識的評価を行ってさえすれば、環境刺激に対する自分の反応は自分でコントロールできるということです。
このような生体のメカニズムを十分に理解できれば、あとは潜在意識を変える先進的な量子医療の発展を待つか、潜在意識を変えることは難しいので放っておいて、ある環境刺激について特定の生体反応が出た(潜在意識が発動して、生体に反応刺激を送った)瞬間を意識して知覚して、それに呼応して特定の意識を持ってくる「習慣」を形成すれば、わたしたちはたとえどんな現状にあったとしても、これから先、自分の望むように自分を変えていけるということです。
この理由において、ライフラボ的「大人の生き方3.0」も「習慣」作りを重視をしています。
習慣については分析中なので、また別の記事で説明します。
ではついでなのでこのほかにも、この点についていくつか刺激的な文章を引用しておきましょう。
信念というものは、カメラのフィルターのようなもので、世界の見え方を変える。そして、生体の機能はそういった信念に適応して変化する。信念がそれほどの力をもつことを本当に認識できたならば、そのときこそ、自由への鍵が手に入る。
遺伝子という設計図上の暗号は自分では変えられないけれど、心は自分で変えられるのだ。そして、そうすることで、遺伝子の潜在的な可能性が発現するように、設計図のスイッチを切り替えることができるのだから。
生命の秘密は秘密でもなんでもない。一千年以上前から、ブッダやキリストのような導師がわたしたちに語りかけていることだ。現代では、科学も同じ方向に向かっている。人生をコントロールしているのは遺伝子ではなく思考である。・・・ほんのちょっとした思考が鍵なのだ!
精神障害・発達障害を越える思考
いままで常識と思いこんできた世界の見方が変われば、いまわたしたちが苦しんでいる精神障害や発達障害についての認識も変わり、自分が取るべき対処方法も変わってくるでしょう。
もちろん簡単ではありませんが、もはや行動しない理由はどこにもないと思いませんか?
しあわせで健康な生活を送るためには、肯定的思考をして、わたしたちの生物的機能に指令を送ってやればよい。
ライフラボ的「大人の生き方3.0」の構成要素は、このような新しい常識をベースにしてこれからの大人が取るべきアクションを集めています。
これからも、ひとつの生き方の選択肢として持ってもらえるよう情報を提供していくつもりです。
小手先のノウハウ・テクニックや情報に惑わされることはもう終わりにしませんか。
よりよい人生は、正しく幅広い人間理解・世界の理解によってつくられると思います。
最後に、ここまで知ると非常に納得できるマハトマ・ガンジーの言葉を引用しておきましょう。
信念が変われば、思考も変わる
思考が変われば、言葉も変わる
言葉が変われば、行動も変わる
行動が変われば、習慣も変わる
習慣が変われば、人格も変わる
人格が変われば、運命も変わる
わたしたちは、やればできる。