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発達障害の「生き方」研究所 | Hライフラボ

転職4回、うつで1年の休職歴あり。30歳を過ぎてADHD・アスペルガーまで発覚した人間が、妻と娘の育児のためにもがいた結果… 「生きづらさ」と戦いながらそこそこ稼ぐためのHライフラボ的・生き方3.0とは?

発達障害の天職と得意な仕事の違いを分けるポイントとは

天職とただ得意な仕事はどう違うのか

 

最初に改めてわたしの意見をお伝えしておきます。

 

「発達障害に向いている仕事」「特性に合った仕事」は、わたしたちの天職ではありません。

 

天職に就くためのひとつのステップにはなり得るかもしれませんが、仕事を人生の多くのウエイトを占める重要なものと位置づけるときは、そこが最終地点ではないということです。

 

天職と得意な仕事の差は何か

ではどんな仕事に就けばいいかというと、やはり本当に心からやりたいと思うような仕事を探していくべきです。

 

心からやりたい仕事に就くと、どうなるんでしょうか。

 

(秋元)苦しい中でも、自分で撮りに行こうと思うかどうかだよ。僕もそうだったけど、放送作家はレギュラー番組の台本を延々と書いて、書き終わったあとに、どうするか。飲みに行くか、女の子と遊ぶか、寝ちゃうか。そこで、さらに書けるかどうかの差なんだよ。

(中略)

(鈴木)夜中に机の前に座って、自分のスイッチを入れられるか。自分の中の「夢の種」に向き合って、無理だとあきらめてしまわずに、毎日水をあげられるかだと思うんです。

 

天職 (朝日新書)

天職 (朝日新書)

 

 

秋元康と鈴木おさむが対談形式で天職を語っているこの本、想像以上に核心的なことに触れていたのでご紹介しました。

 

得意な仕事は、確かに上手に短時間で成果を上げられる仕事かもしれません。

でもいまわたしたちがそれをやっていたとして、果たして秋元氏や鈴木氏が語っているように夜な夜な仕事明けにまた進められるでしょうか?

 

もし「No」であれば、それはただ得意なだけの仕事であって、おそらく天職ではないでしょう。

 

 

発達障害者は「記号」を捨て去って天職を目指す

秋元氏は、このブログで「周囲の世界」と表現している世間体や親・家族からの期待のことを「記号」と呼んで天職と対比しています。

 

(秋元)たとえば、わかりやすいことで言えば、雑誌のインタビューで好きな映画を聞かれたときに、これを答えたら恥ずかしいなとか、何が好きって言おうかなって思うでしょ。

(鈴木)これを言ったほうが格好いいと思われるだろうな、ってのもありますよね。

(秋元)それは「記号」だよね。その映画を見て本当におもしろいと思ったのか。その本当の気持ちにどれだけ素直になれているかっていうのが、「天職」かどうかのいちばん大事なポイントだよね。

 

ここで、必ずしもその本当の気持ちに素直になっているところが仕事でなくてもいいことは説明しておきます。

 

趣味でも何でも、ひとつでも大事にしているものがあれば、きっとそれでわたしたちは生きていけます。

 

でもそれが無かったとき、発達障害のその「つらさ」は、普通の人の何倍にもなるというのはわたしたちが実感済みです。

 

わたしたちが真の意味で「つらさ」から救われるためには、人生の中で「記号」をつい選んでしまう価値観を捨て去って、「1日の仕事が終わってからでも毎日やりたい・たずさわりたい」何か、つまり天職や情熱を傾けられる何かを見つける必要があります。

 

そしてそれは、自分の発達障害の特性探しや発達障害の原因探しよりもはるかに優先度が高いものなはずです。

 

天職についている人からのヒントをもとにして

最後に本書の中から、天職に就いている(本書を読んだわたしもそう思います)秋元氏・鈴木氏の重要発言をピックアップしてみます。

 

(秋元)人脈の作り方なんかで人脈なんて作れないんだよ。人脈っていうのは、あとで気づけば人脈になっているだけで。

 

(鈴木)人に会うって、自分の計算外のことが起きるってことなんですよね。

 

(秋元)そう、何かを始めるとき、必ずそこに「ひょんなことから」が入っているわけ。

(中略)

(鈴木)それも、自分の強い好奇心がきっかけだからこそ、動けるんですよね。

 

(秋元)天職に就いてるなって思える人はみんな、好きだからやってる

 

(秋元)こちら側がイニシアティブをとるようにしていかないとダメなんだよ。

 

(鈴木)やっぱり夢をかなえるための最初の一歩は「イタさ」じゃないですか。親やまわりに無理と言われてもそこに進めるイタさ。信じ抜けるイタさっていうか。

(秋元)不器用な人が成功するんだよね。

 

(鈴木)「運」を呼ぶためには、うちにじっとしててもダメ。どれだけ外に出るか、たくさんの人に会うかですよね。

(秋元)この本を読んでくれた人の近くにも、よく見るとちゃんと「運命の糸」がそこにあるはずなんだよ。

 

以上、いかがでしたでしょうか。

とにかく、好きなこと・やりたいことがはっきりしていないときでも、少しでも興味のあることになりふり構わずたくさん突っ込んでいくことが大切なようです。

 

わたしも昨年本を読むことと同じくらい、なりふり構わず仕事終わりにたくさん外に出て、勉強会やイベントに出席して、新しく200人近い人と出会いました。

 

その対話の中でいろいろな影響を受けて、いまのわたしがあります。

 

特に天職に就いている・自分の情熱に従って生きている人と場を共有すると、自分の発想のランクがその度に上がっていくような感覚もありました。

 

これはまだ自分の仮説(同じような意見の本を読んだことがないだけです)ですが、イベントなどで醸成される「場の雰囲気」というものへ向けて、そのイベントへ参加するたびにだんだんと自分の心も同調していくと思っています。

 

これは複雑系という学問にヒントを得ていろいろ調べていたところからの発想ですが、特にこちらの本を読むとそれも十分説明可能かも、と感じたりします。

 

SYNC: なぜ自然はシンクロしたがるのか (ハヤカワ文庫 NF 403 〈数理を愉しむ〉シリーズ)

SYNC: なぜ自然はシンクロしたがるのか (ハヤカワ文庫 NF 403 〈数理を愉しむ〉シリーズ)

 

 

内容は少し難しくなってしまいますが、この本では多数のホタルの群れが自然界でなぜ完全に同期しながら点滅できるのか、という問いをはじめとして、複雑系の中で重要な発想である「相転位」「同期」などについて解説しています。

 

わたしがこの例を挙げた理由は、自分で好きなことを追求する感覚が分からなければ、分かっている人の感覚とシンクロしてしまえば早いよね?という発想です。

「感化」といえばまだ納得もいくでしょうか。

 

 

さて、少し論点がズレてきてしまいましたので今回はこのあたりにしておきます。

 

やりたいことが定まらない方は、ぜひ「天職」に就いている方が多くいそうなイベントや勉強会へ参加してみてはいかがでしょうか。

(「生き方探しカフェ」も引き続き若干募集しています)

 

そこには「つらさ」のない、情熱にあふれた人生のきっかけが、きっとわたしたちを待っていてくれています。

 

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