精神的自立してから天職探しという順番を守るべき理由
精神的自立と天職探し
東京は急に寒くなりました。
朝晩冷え込むけれど、日中は少し暖かい。
風邪をひかないためにも、服装には気を付けないといけないですよね。
私も以前、「自立」という客観的メタ視点をつくるまでは、仕事用のスーツやジャケットのときはまだいいとして、私服はけっこう適当でした。
適当というか、とにかく「自分がいいと思う服」という基準で選んでいたわけです。
でも他の人とのコミュニケーションということを考えたとき、そういえば「他の人が自分の服装を見てどう思うか」という視点がまったく欠けていたなぁ、と思います。
冬場に、上着はアウトドア系のジャケットをしっかり着込んでいるのに、下はハーフパンツで診察を受けに行ったとき、主治医にそのことを指摘されました。
「あなたは良くても、他の人からみるとやっぱり普通の格好とは言えないよね」
なるほど。
それまで私は、自分がいいと思う服装(=だらしがない、まったく気をつけていないわけじゃなく、ちゃんとしている程度に気を付けている服装)をしていれば、まあ趣味の違いとかはあっても世間から普通には見られるはず、という「あたりまえ感」を持っていました。
でもそれがそうではなかった。
それまでなんとなく自分の常識=世間の常識、みたいな感覚で過ごしてきましたが、それを機に少しづつ、他人の考え方、感じ方は予想以上に自分とはぜんぜん違うんだ、ということを気にし始めました。
まだまだ私も勉強中ですが、特にアスペルガーの傾向がある人は、まずは物事を考えたり受け取ったりする感覚が、自分の持っているものと他人では全然違う、という新しい「枠組み」を自分の中に作り始めることをおすすめします。
天職探しにおける精神的「自立」の大切さ
昨日、前の記事で告知していましたジョブセンター川越さま主催の講演会が無事終了しました。
たいへん寒くなった午後でしたが。
会場満員、50名超の方にご参加いただきました。
発達障害者就労支援センター「ジョブセンター川越」は、埼玉県からの委託を受けてウェルビー株式会社が事業を運営している、発達障害者専門の就労支援センターです。
今回は、以前にMESA(発達障害学生就労支援研究会)での講演を聴いてくださったご縁でご依頼を受けています。
おおまかには書籍の内容をご説明したんですが、下表のように「大人の生き方3.0」の概念図を、配布資料としても見やすいようにアップデートしたものをベースにお話ししました。
バージョン2の図から特に変えていることはありません。
読書会、イベント参加を積み重ねるところについて、応用が利きやすいように「居場所、コミュニケーションの確保」と抽象度を上げた言葉も追加しています。
このプロセスをお話しすると、どうしても「好きなことを追及する」ことに最終的に焦点がいってしまう方が多いんですが…
その前に徹底的に、他人や社会の価値観と自分の価値観・感情を切り離す作業、つまり自立することを目指す必要があります。
そうしないと、自分が「やりたい」と感じていることが、本当に自分の感情から来ているのか、それとも親や社会から押し付けられた価値観がそう感じさせているだけなのか、区別がつかないからです。
そしてただ「~になりたい」という発想にも要注意です。
私も「天職」と書いてしまっているので、あたかも特定の職業、コンサルとかモデルとか…そういう肩書にベストフィットできる、という勘違いが生まれてしまっています。
そうではなくて、ここでいう天職とは「ある特定の種類のアクション」のことで、肩書に左右される類のものではないんです。
以前~という経験があって、いまの社会のこういうところをなんとかしたい。
対象は社会でも、製品でも、サービスでも、何でもいいんですが、具体的なアクションに直結している欲求が天職というものと考えています。
そして繰り返しですがその欲求に気づける自分になるためにも、精神的「自立」が欠かせないんです。
コミュニケーションの質については、また改めて書いていきます。
さて、以下お知らせとお願いです。
私は現在も本気で「誰もが自立し、個性を発揮していきいきと働ける社会」の早期実現のため、余暇のほとんどを投じて活動しています。
そうした社会を一部ででも実現させることこそが、私たち発達障害の特性を持つ人が生きやすくなるための一番の近道だと信じているからです。
たとえばいまの社会のまま職場で配慮を受けたところで、立場が弱い者をつい攻撃したくなるような、自立していない大人が運悪く周りにいればそれだけで大きなストレスを受けるなど、働きづらいままになる可能性が高いです。
ただ「誰もが自立し、個性を発揮しいきいきと働ける社会」実現のためには、いくつかのキーポイントがあります。
まず1つ目には、自分らしいコミュニケーションができ自立を促進できる居場所を、家庭・職場外に意図的に設計すること。
2つ目には、多様な個性について価値を最大化できるような経済システムがあること。
現在の家庭や職場が置かれている状況を見る限り、「だれもが自立できる」状態を確保するのが難しいため、1で言う居場所(サードプレイス)は絶対に必要です。
そしてそれを意図的に、効果的に設計することも同じように重要になっています。
この1の仕組みを、まずは急を要する支援が必要な子どもたち対象に進めていこうとしているのが、記事やTwitterでもご紹介したことのあるNPO「PIECES」です。
PIECESの「コミュニティユースワーカー」は、社会のリソースを使って子どもひとりひとりに合わせた最適な支援の形をつくることを目的にしています。
この仕組みは団体理事と東大大学院生が中心になって開発されたそうです。
私はこの発想は大人のコミュニティをつくるときにも応用でき、そして大人が精神的「自立」をはぐくむために押さえるべきポイントも抑えられている、優れたプログラムだと勝手に思っています。
今月中旬にはそのお二人に、設計の元になっている学術的根拠・ロジックなどを取材し、記事にもする予定です。
…という最近正式にNPOとしてスタートしたそのPIECESが、当面のコミュニティユースワーカー育成プログラムの研究開発費(要は実践費)を集めるためのクラウドファンディングをおとといからスタートしています。
私も「大人の生き方3.0」を実践しやすい形にするにあたって、成果再現性の高いアクションプログラム作成のため、実践研究を進めていくフェーズにあります。
コミュニティユースワーカーの設計思想を吸収させてもらい、今後の成果からもヒントを得るため、PIECESには継続的活動をしてもらいたいと思っています。
「虐待・貧困」という文脈もそれはそれとして、Hライフラボからは新しい社会の仕組みの研究のため、PIECESクラウドファンディングへのご支援をよろしくお願いいたします。
この記事の拡散、クラウドファンディングURLの拡散だけでも十分助かります。
ご支援はこちらから(「READY FOR?」ページへ)
***<ファーストシーズン「大人の発達障害改善のヒント」全78+セカンドシーズン30記事の目次はこちら>***
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